2020年に入り、QRコード決済の業界再編が急速に進んでいます。
LINE PayとPayPayを始めとして、サービス同士の提携が増えてきました。
QRコード決済(スマホ決済)の戦国時代、今後は携帯キャリア同士の闘いとなりそうです。
LINE Pay+PayPay
2019年11月18日、PayPayの親会社である「Zホールディングス」と、LINE Payの親会社である「LINE株式会社」の経営統合が発表されました。
「PayPayとLINE Payがすぐに統合されることはない」と発表されていますが、将来的に両者がタッグを組んで戦っていくことは間違いないと言えます。
統合先となる「Zホールディングス」は、ソフトバンクグループの会社です。そのため、LINE Pay・PayPayについては、ソフトバンクのスマホ利用者向けの優遇キャンペーンなどが推測されます。
メルペイ+Origami Pay
2020年1月23日、メルペイがOrigami Payを買収することを発表しました。
⇒株式会社Origamiのメルカリグループ参画に関するお知らせ
Origami Payは、2017年2月からQRコード決済を提供している老舗ブランドで、即時割引など独自の特徴も持ったサービスでした。
一定期間を経た後、「Origami Pay」のブランドは「メルペイ」に統合されると発表されています。Origami Payが発行予定であった「Origami Card」も登場することは無さそうです。
d払い+メルペイ
2020年2月4日、メルカリ・メルペイ・NTTドコモの3社による業務提携が発表されました。
2020年5月以降、メルカリIDとdアカウントの連携により、メルカリでもdポイントが貯まる・使えるようになる予定です。
「d払いとメルペイが統合されるわけではない」とのコメントが出されていますが、両サービスで電子マネー残高やポイントが連携可能となる予定です。
au PAY+Ponta
2019年12月16日、au WALLETポイントとPontaポイントの統合が発表されました。
決済サービスとはやや異なりますが、au PAY+Pontaの会員基盤は1億人超えとなり、ローソンアプリにau PAYが搭載されることも確定しています。
2020年5月頃にポイント統合が行われ、特にau利用者にとっては、ポイントの活用幅がこれまでよりも一気に広がることとなります。
携帯キャリア同士の争いに
決済サービスの統合についてまとめてみると、新しい勢力図が見えてきます。
docomo・au・SoftBank・楽天の携帯キャリアを中心とした、4大勢力に分類できそうです。
※楽天は2020年4月から携帯キャリア(自社電波)のサービスを開始予定
- SoftBank勢力
- PayPay(シェア1位)
- LINE Pay(シェア2位)
- docomo勢力
- d払い(シェア4位)
- メルペイ(シェア5位)
- Origami Pay(シェア7位)
- iD
- au勢力
- au PAY(シェア6位)
- Pontaポイント
- 楽天経済圏
- 楽天ペイ(シェア3位)
- 楽天Edy
docomoと楽天のみタッチ式の電子マネーも提供しています。
SoftBank・auについては現状でQRコード決済しかなく、サービスの幅広さという点ではdocomoと楽天に軍配が上がる状況です。
MoPAは解散済み
LINE Pay・メルペイ・d払い・au PAYが手を組んでいた、「MoPA (Mobile Payment Alliance)」と呼ばれる業務提携もありましたが2019年12月に解散しています。
MoPAはなかなか本格稼働することがなく時間だけが過ぎ、最終的には各社ともバラバラに統合・再編されることとなりました。
QRコード決済の再編まとめ
- 2020年に入り業界再編が加速
- 携帯キャリア4社の勢力に統合
- タッチ式電子マネーはdocomoと楽天のみ