2020年のキャッシュレス決済がどうなるか、今後の展望を予測してみます。
乱立したスマホ決済の淘汰が進み、大規模な還元キャンペーンは少なくなるものの、9月からは25%還元のマイナポイントが始まり、タッチ決済や個人間送金が普及する1年となりそうです。
目次
乱立するスマホ決済が減る?
2020年1月現在、スマホ決済だけでも20種類以上のサービスが存在します。
増えすぎたスマホ決済の廃止や統合が進む1年となりそうです。
2019年には、割り勘アプリの「paymo」がサービスを終了しましたが、2020年末にはさらにキャッシュレスアプリが減っていることも考えられます。
少し先の話としては、LINEとヤフーの経営統合が予定されているため、LINE Pay・PayPayが将来的に統合する可能性も0ではないと言えるでしょう。
2020年はバラマキ競争が終わる?
2020年の還元キャンペーンは各社とも落ち着いたものになりそうです。
20%や50%を超える大きな還元キャンペーンは2019年より減ると推測されます。
以前は、スマホ決済の認知度アップを目指して各社が赤字覚悟で還元を実施していました。
2019年で一気にスマホ決済が広まったこともあり、各社ともバラマキ施策を控えつつあります。
なお、店舗・期間限定など条件付きのキャンペーンは今でも頻繁に開催されています。
メインで使っているスマホ決済のお知らせには注目しておきましょう。
電子マネーが再注目される?
2019年は、スマホ決済の高還元キャンペーンが注目を集めました。
一方で、決済スピードの遅さや不正利用などのネガティブな課題も残っています。
還元率の高いキャンペーンが落ち着くことで、スマホ決済よりも早く支払える電子マネー・タッチ決済が再注目される可能性もありそうです。
キャッシュレス還元が6月で終了
政府が主導しているキャッシュレス5%還元は2020年6月で終了します。
家電などの大きな買い物は、駆け込み需要が発生する可能性もありそうです。
2020年7月以降は、決済サービスが独自のキャンペーンを打つ可能性も考えられます。
6月頃には情報が出てくると思われますので、本サイトでも随時お伝えします。
キャッシュレス非対応の店が増える?
2020年6月の還元制度が終わると、キャッシュレス対応を止める店が出てくるかもしれません。
制度終了と同時に、店側が支払っている「決済手数料」も引き上げられるためです。
通常のキャッシュレス決済では、3~5%ほどの手数料を店側が負担しています。
現在は手数料が0~2%ほどへ抑えられていますが、7月以降は値上げが見込まれるためです。
決済手数料が0%だから、という理由で導入していたお店は対応を取りやめる可能性もあります。
決済サービス各社の手数料が大幅に上がる場合、キャッシュレス普及にも影響が出そうです。
マイナポイントで25%還元
2020年9月以降、マイナポイントを活用したポイント還元が始まります。
総務省が主導で進めている制度で、還元率は最大25%となる予定です。
前述の5%還元やオリンピックを終えた後の、消費冷え込み対策として計画されています。
詳細はまだ不明ですが、還元制度を活用したい方はマイナンバーカードを発行しておきましょう。
タッチ決済が広がる?
クレジットカードをタッチして払うタッチ決済が普及しそうです。
SuicaやEdyのように一瞬で支払える利便性の高さが大きな特徴となっています。
日本でも対応店舗が急増しており、2020年春にはイオンも対応予定です。
カード側の対応も進んでおり、Kyashの新リアルカードもVisaのタッチ決済が使えます。
これからクレジットカードを作る場合は、タッチ決済付きのカードを選ぶことをオススメします。
個人間送金が普及する?
個人間送金が広がる1年となりそうです。
飲み会の割り勘などで便利に使えるため、徐々に広がりつつあります。
2020年1月時点で勢いがあるのは、LINE Pay・Kyashの2アプリです。
今後の状況によっては、PayPayでの送金も広まってくると思われます。
2020年のキャッシュレスまとめ
2020年のキャッシュレス決済は、これまでよりも利用者が増える一方で、増えすぎたサービスの統廃合が進む1年となりそうです。
様々な課題はありますが、2019年よりキャッシュレスが広がることは間違いないでしょう。
また、タッチ決済・個人間送金といった新しいサービスも広がる年になりそうです。