PayPay や LINE Pay など
スマホ決済サービスの各社は、
還元キャンペーンを頻繁に実施しています。
バラマキとも言える大還元の背景には、
決済サービスの勝者のみが得られる
大きな顧客基盤の存在がありそうです。
目次
勝者が決まるまでがチャンス
各社が還元キャンペーンを展開する理由は、
決済分野で覇権を取るための先行投資です。
各社とも、現時点での利益を得ることは
あまり考えていないと見てよいでしょう。
まずは決済サービスとして定着させること、
スマホ決済の戦国時代を生き残ること、
が現時点での目標となっています。
5%ポイント還元に向けて知名度アップ
2019年10月の消費税引き上げ時から、
キャッシュレス決済を利用すると
5%分がポイント還元される予定です。
期間限定の施策ではありますが、
キャッシュレス決済の利用者が
急増することは間違いありません。
これからスマホ決済を始める人向けに
いかに知名度を高めておけるかが
重要なポイントの一つになっています。
決済の勝者は総取りできる
決済サービスで生き残ることができれば、
利益と膨大な情報を総取りできます。
決済サービスは今後も使われ続けるため、
一度大きな基盤を得ることができれば
他サービスの展開にも繋げやすくなります。
携帯会社・LINE・楽天などは、
自社の持つ大きな顧客基盤を活かして
生活の様々なシーンに進出してきました。
決済サービスで勝者となれば、
その大きな顧客基盤を活用した
ビジネスの拡大・横展開が期待できます。
生き残れるのは3~4社ほど?
2019年8月の現時点では
30以上の決済サービスが存在します。
しかし、最終的に生き残って
長く使われ続けるサービスとしては、
多くても4社ほどではないでしょうか。
数年前に格安SIM(MVNO)が乱立して
統廃合・再編の流れが生まれたように、
スマホ決済も整理淘汰が進むと思われます。
ビジネスモデルは販売データが鍵
安価に導入できる QR 決済の登場により、
決済手数料の相場が下がり始めています。
手数料収入のビジネスが難しくなるため、
今後は販売データが鍵となってきます。
購入品目・場所・日時・個人の属性を
データとして収集し、マーケティングに
活用することが見込まれています。
LINE Pay と LINE クーポンの連動、
PayPay とヤフーショッピングの連動は
その一例とも言えるでしょう。
スマホ決済で生き残るのは?
2019年8月の執筆時点では、
以下4社のサービスが有力候補と言えます。
(筆者の独断と偏見です)
利用できる店舗の数や知名度、
既存の顧客基盤との連携を考慮すると
それぞれの強みが見えてきます。
- LINE Pay
- PayPay
- 楽天ペイ
- d払い
ただし、2019年にも新たなスマホ決済が
次々とサービス開始される予定です。
2020年の東京オリンピック頃になれば、
また状況が変わっているかもしれません。
まとめ:スマホ決済の還元が多い理由
- 決済サービスは勝者総取り
- まずは勝ち残るための還元競争
- 知名度と利用者数を増やすための手段
- 決済サービスで得られる顧客基盤が鍵